2020/9/3
カテゴリー:カレンダーの豆知識
「六曜って何?どういう意味があるの?」
「結婚式や葬式の時は六曜を気にするべき?」
カレンダーに記載されている「大安」や「先勝」などを六曜と言います。
ただ、六曜の意味を詳しく知らない方は多いですよね。
また、行事の際に六曜を気にするべきかお悩みの方も多いはず。
そこで、この記事では六曜の意味や順番、信憑性について解説します。
六曜についてお困りの方も、記事をお読みいただくと次の3点が分かりますよ。
六曜は暦注(その日の運勢などのこと)の一種で日本の社会に浸透しているため、全く気にしないわけにいきません。
結婚式の日程決めなど行事ごとの際に困らないよう、六曜について理解しておきましょう。
六曜(ろくよう / りくよう)とは、毎日の吉凶(縁起の良し悪し)を占う際の考え方です。
先勝、友引、先負、仏滅、大安、赤口の順番で6種類の「曜」があり、それぞれの曜に意味があります。
カレンダーに六曜が記載されることも珍しくありません。
六曜の起源については諸説ありますが、中国で誕生したとされています。(いつ頃から六曜が使用されていたかは不明です。)
日本へは14世紀(鎌倉時代)に伝わったとされており、江戸時代に流行しました。
ただし、明治時代に社会が西洋化する中で、「暦注は迷信である」として使用を禁止された歴史があります。
第二次世界大戦が終わると政府による六曜の統制が解除されますが、今なお六曜の使用に関しては賛否両論あるのが事実です。
なお、六曜には「仏滅」「友引」のように仏教との関連を匂わせる言葉が使われますが、
実は仏教、新道をはじめ宗教とは一切関係ありません。
現代の暦で旧暦の1日に当たる日には六曜がリセットされるため、同じ六曜が続くことがあります。
具体的に、現代の暦で2/13が旧暦の1/1だという例を考えてみましょう。
現代の暦で2/12の六曜が先勝の場合、2/13は友引になるはずです。
ところが、2/13が旧暦の1/1に当たる場合は六曜が先勝に固定されるため、
「2/12:先勝」「2/13:先勝」「2/14:友引」という順になるわけです。
少しややこしいですが、覚えておくと混乱することがないでしょう。
続いては、六曜の読み方と意味を解説します。
先勝の読み方は「せんしょう / せんかち / さきがち / さきかち」です。
先んずれば即ち勝つという意味を持ち、万事に急ぐことが吉とされ、訴訟事に良い日とされています。
なお、時間帯によって吉凶が変わり、「午前中が吉・午後2時~6時までは凶」とされます。
友引(ともびき)の語源は、勝負事で引き分けになる日(共に引き分ける)だと言われます。
現在は凶事に友を引くという意味が一般的で、葬式や法事は避けるべき日と認識されている方が多いでしょう。
葬式や法事が避けられる理由は「友人を冥土に引き寄せる(死ぬ)」という迷信があるからです。
時間帯別の吉凶は「朝が吉・昼が凶・夕方は大吉」とされています。
先負けの読み方は「せんぶ / せんぷ / せんまけ / さきまけ」です。
先んずれば即ち負けるとされる日なので、勝負事や急用を避けるべきで、万事に平静であることが良しとされています。
また、「午前中が凶で午後は小吉」とも言われます。
仏滅(ぶつめつ)には、物事が滅する(終わる)という意味があり、仏すらも滅する大凶日だとされます。
六曜の中では最も縁起の悪い日とされ、婚礼を含むお祝い事を避けるべき日という認識が一般的です。
一方、別れたい人と別れるには適した日とされ、仏事にも適した日とされています。
大安の読み方は「たいあん / だいあん」です。
大いに安しという意味を持ち、何をするにも吉とされる日で、時間帯による吉凶の区分がありません。
六曜の中で最も縁起が良いとされ、結婚式を挙げる方が多い日です。
赤口は「しゃっこう / しゃっく / じゃっく / じゃっこう / せきぐち」と読みます。
陰陽道で縁起が悪いとされる「赤下日(しゃくぜつにち)」に由来し、全てが滅びる凶日とされていました。
現在も火の元や刃物など、死を連想させるものに注意すべきとされます。
ただし、正午だけは吉とされます。
六曜を縁起が良いとされる順に並べると「大安・友引・先勝・先負・赤口・仏滅」です。
六曜は行事と深い関りを持つため、「結婚式をするなら大安、仏滅は避ける」といった風習が今も残っています。
行事ごとについて、いつがOKでいつがNGか詳しく知りたい方は、下記の表をご覧ください。
結婚式 | 友引と大安は〇 仏滅・赤口は× |
---|---|
葬式 | 友引は× |
お参り | 大安は〇 ※基本的に六曜は関係ない |
お祝い事 (入籍・開店など) | 友引・大安は〇 仏滅・赤口は× |
引っ越し | 大安は〇 仏滅・赤口は× |
行事 | 大安は〇 仏滅・赤口は× |
契約事 | 大安は〇 仏滅・赤口は× |
お見舞い | 先負・大安は〇 友引・仏滅・赤口は× |
■結婚式
大安が最も良いとされ、友引も「友を幸せに引き寄せる」という意味で良しとされます。(先勝や先負も問題なしとされます。)
赤口や仏滅は縁起が悪いとして避けられる傾向にありますが、結婚式場では割引サービスを実施していることがあるため、あえて赤口や仏滅を選ぶ方もいらっしゃるようです。
■葬式
葬式を避けるべきとされる六曜は、友引のみです。
そもそも友引の日は葬儀場が閉まっているため、葬式を行えません。
友引以外であれば、縁起の良い大安でも縁起の悪い仏滅でも問題ないとされています。
■お参り
神社へお参りする際に六曜を考慮する必要はありません。
大安を選ばれる方が多いようですが、六曜は宗教と無関係なので、いつでも問題ないとされています。
また、法要、お墓参り、七五三なども六曜を考慮する必要がありません。
■お祝い事
お祝い事は大安か友引が良しとされ、先勝や先負の場合は吉の時間帯に行うと良いとされています。
一方、赤口や仏滅は避けるべきとされています。
■引っ越し
引っ越しは大安が良しとされ、引っ越し業者の価格も上がる傾向にあります。
赤口や仏滅は避けるべきとされますが、引っ越し業者の価格が安くなるケースがあるため、お得に引っ越し可能です。
なお、建築業界には「三隣亡」と言われる凶日があり、「三軒隣まで滅ぼすほどの大火を起こす」とされます。
そのため、六曜では大安の日であっても、三隣亡に当たる日は引っ越しが避けられるようです。
■行事
先に挙げた行事以外なら、全般的に大安が良いとされ、赤口や仏滅は避けられます。
■契約事
契約事も大安が良いとされ、赤口や仏滅は避けられます。
■お見舞い
お見舞いは、大安や先負けが良いとされます。
赤口や仏滅は避けられるほか、友引も避けた方が無難です。
というのも、友引は「引き分ける=勝負がつかない」という意味から「病気が長引く」と考えられるからだと言われます。
六曜にはそれぞれ意味があり、行事とも深い関係を持ちます。
とはいえ、六曜を「ただの迷信」と考える方も多いため、気にするか気にしないかは人それぞれでしょう。
そのため、六曜についてはケースバイケースで考えた方が良さそうです。
例えば友人のお見舞いに行くとき、入院している友人が六曜を気にしないのであれば、友引・赤口・仏滅に行っても問題ないと思います。
ただし、結婚式や葬式のように多くの人が関わる行事の場合、中には六曜を気にされる方もいらっしゃるはずです。
六曜は今もなお日本社会に根強く残る考え方なので、あなたが気にしないとしても他の方がどうか分かりません。
実際、アンケートサイト「リサーチパネル」の調査によると
イベントを行う時に六曜を気にしたことがある人は52.5%、気にしたことがない人は39.0%、その他が8.5%という結果が出たそうです。
参考サイト:【デイリサーチ】イベントを行う時などに、六曜(大安・仏滅など)を気にしたことがありますか?(参照 2020-10-23)
また、日本通運の調査によると引越しの時に六曜を気にする人は20%、気にしない人は80%という結果が出ています。
参考サイト:引越しの時、「六曜」をあなたは気にする? | 引越しみんなのアンケート | 引越しお役立ち情報 | 【引越しは日通】(参照 2020-10-23)
以上の点を踏まえて六曜を考慮すると、周囲の方に不快な思いをさせずにすみそうですね
なお、六曜と同じくカレンダーによく記載される暦の1つに「二十四節気」があります。
「二十四節気って何?」「二十四節気について詳しく知りたい」という方は、以下の記事をご覧ください。
六曜(ろくよう / りくよう)とは、毎日の吉凶(縁起が良いか悪いか)を占うための考え方です。
中国で生まれて14世紀に日本へ伝わったとされており、現在も日本社会に根付いています。
六曜には6種類の「曜」があり、縁起の良い曜から並べると「大安・友引・先勝・先負・赤口・仏滅」の順番です。
6つの曜にはそれぞれ意味があるため、「結婚式は大安」「葬式は友引を避ける」といった考え方が根強く残っています。
六曜を気にするか気にしないかは人それぞれですが、結婚式や葬式など多数の人が関わる行事では意識した方が良いかもしれません。
あなたが以外の方が六曜を気にされるかもしれませんから、ケースバイケースで考えることをおすすめします。