2023/7/26
カテゴリー:うちわな雑学
なんとなく興味があって、うちわの起源というか、いつからあったのかな?って思って調べてみました。
もともと扇ぐことが目的ではなかったようです。
うちわの原型は古墳時代の中国のさしばなるものでうちわの柄をながーく伸ばしたようなものだったようです。
さしばとはうちわの偉い人(公家、役人、僧侶など)が威厳を正すために顔を隠す道具です。
(威厳を正すという意味が正直よくわかりません…汗)
奈良時代頃を描いた絵画や中国の昔の絵などで見かける宮廷の女性が持っているものはうちわだったんですね!
その後小型になり顔を隠す道具になり、
さらに庶民の間に広がったところで暑さをしのいだり火を起こすのに使われるようになったようです。
江戸時代に入ってますます庶民の手に入りやすくなると浮世絵などが印刷され、
見て楽しむという芸術的な色合いが重なりあってきたようです。
現在よく見るうちわの始まりはこの頃のようですね。
浮世絵展などを見ているとたまに「うちわ型」の柄見本や肉筆画が展示されて
いましたが、江戸時代のころのうちわの絵は歌舞伎役者や美人画が多く、
お気に入りの役者の団扇を持って夏の遊び場へ出かけるのが粋だったそうです。
そうは言ってもうちわは道具なのでかなりの消耗品。
現存するうちわ絵も少ないそうです。
それにしても有名な浮世絵師の北斎や歌川広重のうちわを使うなんて
今考えるととってもおしゃれで贅沢ですね。
浮世絵師は役者さんや興行主、スポンサーから注文を受けて絵を描くことが多いので
この頃から広告効果・グッズ効果を狙っていたのかも知れません。
ちなみに本当の広告を印刷したうちわが誕生したのは明治になってかららしいです。
どんなに姿を変えようとうちわが夏に醸し出す風情というものは今も昔も変わらないのかもしれませんね。
うちわってなんでうちわって言うのでしょうか?調べてみました。ネットで検索してみると・・・
うちわの動きをイメージしたものでしょうか。
ではなんで漢字にすると「打羽」ではなく「団扇」なのか調べてみるとこんな感じです。
「団」は丸いものを意味するもので代表的なのは団子です。
扇は風をあおぐ(煽ぐ)と言う意味で「あおぐ」が「おおぎ」に
変わっていったんですって。うちわの丸いかたちとその働き(空気をあおぐ)を示した字が「団扇」なんですね。
最近はうちわを漢字で書くことのできる人も減ってきているようです。
昔ながらの竹や木の素材でできたうちわから私たちが普段手にしている
ポリうちわに変わってビジュアル的なイメージから漢字が使われることが減ったことが原因ではないでしょうか。
このページを読んでいる皆さんなら、もうきっと10年は忘れませんよね!(^_^)
今後うちわが国際的になればまた違った表現が生まれてくるかもしれませんね。
FUJIYAMA SAKURA SUSHI UCHIWAみたいにならないとも限りません。
余談ですがハワイにうちわって需要がありそうですが、なんか雰囲気が合いませんよね。
日本の伝統文化、景観、振る舞い、また四季の移り変わりがあってこそ、
うちわの醸し出す風情を感じることができるのかもしれません。